■■ バレエのレッスン

子供の教育 お稽古事 setstats1

 

日本で「バレエを習っています。習わせています。」と聞いてイメージするのは、ピアノと同じく発表会。衣装代だ、舞台のレンタル料だ、先生へのお礼だ、で日本でバレエを習うには初心者でも年間100万円かかると言われています。

でもここマレーシアではバレエといえば、ピアノ同様やっぱり「グレード試験」です。(笑)

 

音楽の検定にABRSMとかTCLとかあるように、バレエにも技能検定を行っている団体があります。

まずRAD Royal Academy of Dance です。英国王立ダンス院は1920年にバレエ教育の質を高めるために設立された団体でロンドン校では世界46か国から1000人のダンサーが主にクラシックバレエを専門的に研究しています。検定試験は初心者から受けられます。毎年世界55か国17万人もの人がこの試験に挑戦しているそうです。マレーシアにも年に一度英国より公認試験官が招かれ、それぞれのバレエ教室で試験が行われています。

 

もう一つはImperial Society of Teachers of Dancing略してISTDです。1904年に設立された英国のダンスの指導者の協会でやはり独自の教師資格ディプロマを発行しています。

 

それぞれのメソッド(教育プログラム)によって基礎技能が異なっているそうで、先生がどのプログラムで指導者の資格を取ったかによって〜派と呼ばれたりするそうです。マレーシアでもバレエ教室によってRADのプログラムを採用しているところとISTDで教えているところとあります。うちの子の通っていたバレエ教室はRADメソッドですので、RADについて書いてみますね。

 

10歳以下の子供さん向けにはグレード8までの9段階に分かれたグレードがあります。基本的には毎年ひとつずつ上の試験を受けることになりますが才能があれば上のクラスに飛び級し上のグレードを受けることもできます。試験の結果がよければ音楽検定と同じようにDistinctionMeritがもらえ、合格がPassです。

 

11歳以上になりもっと専門的に習いたいという場合はこの上のVocational Grades Examinations in Danceというコースを取ることになりこちらは5段階に分かれているそうです。回数も週3回以上と増えてきます。勉強との両立で悩むのもこのころではないでしょうか。

 

指導者になるにはさらに上のディプロマコースを取ることになります。奨学金をもらって海外に留学する場合もありますし今ではマレーシア国内でもディプロマが取れる学校もできてきたそうです。

 

バレエのことに疎い素人の親にとって問題となるのは、基礎技能がどうこうより(笑)レオタードやスカート、靴といったお稽古に必要なものがRADとISTDではそれれ違っていて、お教室を変わる場合に、違うメソッドで教えている教室に入るにはまた一から買いなおさなくてはいけない点です。それでも日本と比べるとレオタードもバレエシューズもずいぶん安い値段でそろえられます。

 

あくまでKLでは、ですが、お月謝の相場は4歳の小さい子供さんでは週に一回のクラスで70RM〜。グレード試験を受けるようになると週2回に増えて140RM〜。レベルが上がるごとに回数も増え金額も上がります。

 

 発表会をやるかやらないかはバレエ教室によって違います。基礎を習うことに重点を置いているようで、発表会のないバレエ教室もあります。日本みたいにやたら金がかかる発表会も考え物ですが、まったくやらないというのも応援のしがいがなくてかえってさびしい気持ちがするかもしれませんね。

 KLに何箇所かバレエ教室をもっている大手では、2年に一度すべての教室合同で発表会があるそうで、小さい子供さんから指導者レベルの人まで大勢がそれぞれの衣装で自慢の踊りを披露する、とても華やかな発表会だそうです。

 

バレエのレッスンに必要なレオタードやシューズを扱っている専門店というのはKLでは見かけません。ほとんどのベレエ教室では、先生を通して購入したり、大手だと教室の一つにグッズを扱うお店を持っていたりするようです。

RADではキャラクターダンスに専用のスカードが必要ですが、サイズを測ってオーダーしてもらいますがそれでも数十RMという日本では考えられないお値段です。

 

マレーシアでは日中外の気温が高いため外遊びは盛んではありません。特に女の子を持つ親御さんは日焼けを嫌いますからプールでも泳がせません。なかなか体を動かす機会がなく運動不足になり勝ちです。そういった理由もあってエアコンの効いた室内でできるバレエはかなり人気があるようです。

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